『NAS』聞き慣れない言葉かもしれません。Network Access Storage この頭文字を取って『NAS(ナス)』と呼びます。このNASを簡単に説明すると、社内のネットワーク上から簡単にアクセスできるハードディスク、という事になります。「ネットワーク上から簡単にアクセス」という点がみそで、外付けハードディスクとは異なる点です。
このNASはとても便利なデバイスで、それぞれのパソコンに保存されている様々なデータをこのNASに移すことで、ネットワーク上のどのPCからでも、アクセスすることが可能になります。
これから、その辺を解説していきます。
PCが2~3台以上ある企業に必ずおすすめしているのが、ファイル共有の考え方とファイルサーバの設置です。
複数のPCから共有できるファイルサーバを設置することで、業務をよりスムーズに推進することができます。
ファイルの共有がなぜ必要か
ファイルの保存場所を考える
業務の推進のためにPCを効率的に運用するには、ファイルの保存場所のことをしっかりと考えておく必要があります。
ファイルをなぜ、保存するのでしょう?
理由は簡単で、後でまた使う(かもしれない)からです。
つまり、“後で使うときに見つけられるように”保存しておく必要があります。
共有するファイルとは
「別に共有するファイルなんてないよ」
「何を共有すればいいかわからない」
という話をよく伺います。
作成したファイルは、企業の従業員・スタッフの個人だけが使うファイルなのでしょうか?
多くの場合は、他の従業員が使うこともあるはずです。
もちろん個人だけが使うこともありますが、その場合であっても、その個人が不在の時に会社として見る必要に差し迫られることは多くあります。
具体的な例として、
あなた「先日クライアントの○○工業に提出した資料みたいだけど」
部 下「その資料はAさんのパソコンの中で、Aさん外出中です」
あなた「・・・」
他にも、
あなた「今、クライアントの××電気に電話したら、Bさんにメールでデータ送ったって言ってるけど」
部 下「Bさん今日やすみです」
あなた「・・・」
共有するファイルは多くあります。もちろん最初っから上の例のようなことを想像していいないわけですから、共有するべきファイルを最初から特定できません。
従って、すべてのファイルを共有しておけばいいのです。
つまり共有するべきファイルありますし、共有するファイルはすべてということになります。
ファイルサーバ(共有サーバ)NASを設置するメリット
以上の理由から、ファイルサーバの導入をお勧めしております。しかし、ファイルの共有の為だけに高価なサーバ機を導入する必要はありません。
手軽に導入できるファイルサーバとして、イクスネットではNASをお勧めしております。
※NAS:Network Attached Strage。ネットワークに直接接続できる外付けハードディスクです。
ここで個人用のPCや外付けHDDでなく、NASを使うメリットをご案内いたします。
1.データの共有がしやすい
社内でデータを共有する方法として、個人のPCに共有フォルダを作ってそこに他のスタッフからアクセスしてもらう方法があります。
この方法は、以前は広く運用されていました。が、個人のPCが電願がオフの時はその都度、PCの電源を入れて立ち上げなければなりません。
NASであれば、常時電源をONにしておくことで、スタッフ全員がいつでもアクセス、共有ができます。
もちろん多くのNASはPCよりも消費電力が低いので、エコの観点からも優れています。
2.データの共有範囲を設定できる
当然、すべてのデータをNASに共有するとしても、すべてのスタッフに見せたくないファイルもあります。そのよう場合には、アクセスするスタッフごとの権限とグループ設定、そのグループごとの権限を利用して細かく設定することができます。
例えば、Aという部署だけが見られるフォルダや、部長以上が見えるフォルダといった具合に設定することができます。
3.個人管理のPCが壊れたり盗難にあっても、データ自体は保護されている
個人管理のパソコンに不具合が発生しても、別のパソコンからデータを確認することができます。業務への支障はかなり軽減されるはずです。
また、外出中にノートPCが盗難、紛失した場合でも、データ流出のリスクはかなり軽減されます。
4.社内どこからでもアクセスが可能
ノートPCで隣のフロアでの利用や、会議室での打合せのときでも、HDDやUSBメモリなどを一緒に持ち歩かなくても済みます。
5.社内無線LAN(Wi-Fi)でスマホ、タブレットの活用
社内無線LAN(Wi-Fi)を設置することで、スマホ、タブレットのような内臓HDDやSSDの容量の小さい機器においては、スマホ、タブレットのデータの保存場所としても便利だし、機動性のあるという優れた機能を有効に活用ができます。
6.データがまとまっているので危機管理がしやすい
当然、データがまとまっているので、クラッシュの場合のダメージは非常に大きいですが、NASにはRAIDとよばれる冗長(バックアップ機能)の仕組みが充実しております。
また、NASには外付けHDDをバックアップで設置したり、クラウドサーバーへデータのコピーを行うなど多くの保護に対する機能を持っています。
各個人用のPCそれぞれでバックアップをしっかりすることは、運用面でも管理面でもなかなかうまくいきません。データを一元管理することで定期的なバックアップを管理することができ、非常の際でもすぐに対応することができます。
まとめ
このように、業務の推進において、データの共有という運用面でも、データをの保護を考えたときのリスク面でも、ファイル共有サーバ・NASの導入をお勧めいたします。
参考【当社推奨のNAS】
標準構成と価格(従業員5名程度の事業者向け)
メーカー | QNAP |
NAS本体 | HDD4台まで対応するケース |
HDD | 1TB ×2台(RAID1構成) |
バックアップ | 外付けHDD1TB |
NAS設定項目 | HDDインストールおよび設定 ユーザー設定(アクセス権) トップフォルダ作成 バックアップ設定 納品と設置 |
本体および設置費を含んだ価格 | 20万+税 |
この記事を書いたのは・・・
この担当の過去の投稿
2019.06.17データ共有 保護業務を推進するファイル共有サーバ・NASのおすすめ
2015.11.02セミナー【開催報告】マイナンバーがゼロからわかる!企業がすべき実務対応セミナー(2015/10/28)
2015.09.14セミナー【開催報告】マイナンバーがゼロからわかる!企業がすべき実務対応セミナー(2015/9/14)
2015.06.02セキュリティー地方の中小企業のセキュリティー対策の基礎