突然ですが、マーケティング調査ってやってますか? 一般的に「マーケティング調査」というと、調査会社に依頼してそれなりの金額がかかるもの、とお考えではないでしょうか?
実は実は、ネットのサービスを利用すると、ちょっとしたことであれば無料で調査できるものが色々とあるんですよ!
そんな調査ツールを、ときどきご紹介していきたいと思います。 まず本日は、定番中の定番である「Google Trends」をご紹介します。
世の中の検索傾向が分かる「Google Trends」
Google Trends とは、その名の通り、世界的検索サイトの Google が提供する、検索キーワードの傾向が分かるサービスです。
このサイトで“調べたいキーワード”を入力すると、2004年1月以降の、月ごとの検索数の推移が表示されます。
例えば「扇風機」で調べてみると・・・
こんな感じで表示されます。この図だと分かりにくいですが、大方の予想通り夏、毎年7月に検索のピークがあるようです。最も大きな山となっているのは、2011年6月。東日本大震災後の夏場で、電力制限があった年ですね。「エアコンよりも扇風機」ということで、例年よりも早めの6月に検索がされていたようです。
各月ごとについては、マウスカーソルを持っていけば下記の通りに確認できます(下記の例は、2012年7月)。
お気づきでしょうか? 上記の例では、「扇風機:80」と表記されています。ま、まさか、検索回数80回!? そんなに少ないの!?
実は、このGoogle Trendsで見ることのできる値は、あくまでも「相対値」。期間中で最も検索回数が多かった月を「100」とした場合の、各月の検索回数比率で表示されます。
また、ところどころにアルファベットが表記されていますが、こちらはその時期に注目された主なニュースを見ることができます。例えば2009年10月、例年とは違った傾向となっているこのときに話題になったニュース(F)にカーソルを当ててみると・・・
ダイソンの羽なし扇風機が発売になった時でした。
複数キーワードを比較してみよう!
このGoogle Trends、もちろん一つのキーワードで推移を見るだけでも十分有益な情報となるのですが、さらに優れた機能として、複数のキーワードの検索傾向を比較することができます。
例えば、弊社イクスネット(PCコンビニ)がある「那須」と、同じく首都圏から距離の近い避暑地としての代表格「軽井沢」を比較してみると・・・
検索傾向としては、どちらも同じように毎年8月がピーク。ただ、全体的には「軽井沢」のほうが多いようです。しかし、冬から春先にかけては「那須」のほうが検索されている模様。
こちらも東日本大震災後の2011年以降、原発事故の影響もあって「那須」が苦戦している様子が見てとれます。ですが今年(2015年)は肉薄できそうかな?
こういった複数キーワードの比較の際も、表示されるのは「相対値」。対象のキーワード、対象の期間のうち、最大の月を「100」とした場合の傾向で表示されます。今回のこの比較の場合は、2004年7月の「軽井沢」が最大値。その後、年々不況が進むにつれて落ちていたものの、ここ数年は少しずつ回復傾向にありそう、といったことが見てとれますね。
このツールをどう使う?
さて、このツールを業務に役立てるためにはどんな使い方が考えられるでしょうか。
もちろん、各企業によって使い方は様々でしょう。自社のおかれている業界の傾向を見ることもできるでしょうし、新規に取扱う商品の傾向を事前に把握するためにも使えるでしょう。現在取り扱っている商品の“止め時”を図るにも役立つかもしれません。
また、ショップであれば、どういった商品を仕入れるかの判断に使ったり、レストランであっても流行り廃りを確認することができそうです(ミートソースとカルボナーラ、どっちが人気? とか)。あるいは、その調べた結果をネタに、店舗でキャンペーンをしてみても良いかもしれません(全国的にはミートソース、でも当店の人気はペスカトーレ! とか)。
地域ごとの傾向の違いなどもありますから、使い所を誤らないようにしないといけないとは思います。が、利用してみて損はないと思いますよ。無料ですし!
ぜひ使って使って使い倒して、ビジネスに役立ててみてください。